道具の使い方

突っ切りの使用方法

突っ切りは本来革製品などに装着する金具の脚の幅に合わせてサイズが揃っています。当店で扱うサイズはカルトナージュの装飾によく使うものだけに絞って揃えてあります。

tsukkiri

左から3㎜幅・4,5㎜幅・6㎜幅・12㎜幅の突っ切り。

12㎜幅の突っ切りは、グログランリボンの幅なので、リボンを使用する際の切り込み用として使います。

fiocco

6㎜幅は骨ヅメを装着する際の切り込み用に。大サイズも小サイズも同じ幅の切り込みです。

骨ヅメ装着には欠かせない道具です。

tsume

4.5㎜幅はマグネットの装着用に。マグネットの脚を差し込む幅です。

magnet

3㎜幅はシステム手帳の金具の装着の切り込みやギボシ(ねじ式取っ手小サイズ)を使用したベルト止めの際の穴プラス切り込みの部分に。

bottonemetal

ペンケースとはさみ

ずいぶん前にパリで購入したプラスティック製の装飾ばさみを使用して、スエード調のクロスの縁をカット。シンプルなペンケースを作ってみました。
土台の円筒は、ガムテープの芯を二つ重ねて底を厚紙で塞いでいます。

材料 スウェード調クロスサーモン   レザークロス 

porta matite

はさみは取り外し可能で、カットの装飾柄は10種類。想像以上にきれいにカットできます。
日本でも似たようなタイプがあるようですが、メーカー名が違うようです。

forbici

穴あけの大きさと金具の話

以前からこのブログで掲載したかったのが、ショップでは詳細を十分にご説明できない、道具や金具の話。

腰痛を患ってから、椅子に座ってのパソコン作業がつらく、無理をするとすぐにぶり返すため十分なブログ掲載ができませんでした。

最近治療と運動に専念しながら徐々に回復傾向にあり、作品アップと交えながらご説明をしたいと思います。


当ショップでは2005年のオープン当初からカルトナージュの作品にあわせてイタリーでは当たり前だったクリップボード用のクリップやバインダー金具を扱ってきました。当時はイタリーから直輸入していました。

今ではクリップボードはカルトナージュアイテムですが、当時はこういったアイデアもなく、道具を使って金具を装着する方法も判らない方が多くちょっと異質な存在でした。

クリップボードをカルトナージュで作るアイデアは材料の販売と同時に当店から始まりました。


metals

2穴バインダー金具・4穴バインダー金具・クリップ・ねじ式取っ手と上記の写真の金具の穴は直径2,5㎜

ねじ式取っ手を除いて当店で販売しているカシメで対応できます。

仕上げにはカシメ打ち台打ち棒が必要です。

小カシメはサイズが小さくなるので、上記の金具には使用いたしませんのでご注意ください。


vite vite piccoli

そして、写真上の左・アルバム用ビスとハトメは4㎜の穴。ハトメ装着にはハトメ打ち棒打ち台が必要です。

上記写真右は飾り用のハートやリボン型のカシメですが、これは1.8もしくは2㎜の穴あけを使用します。
仕上げは小カシメ打ち棒ゴム板が必要です。

punch

穴あけには、回転式の穴あけパンチ、もしくはサイズ別の大きさの穴あけを使用します。

回転式の穴あけは2㎜から4.5㎜までの大きさが一つに揃っていて便利です。ただ、あまり奥深い位置には届かないのが難点。

サイズ別の穴あけはどこでも好きな位置に穴があけられ、木づちとゴム板が必要です。金属性の金槌は道具を痛めてしまうので絶対に使用しないでください。

と本日はこれまで。次回は突っ切りのサイズ別使用方法についてです。

道具の話 カシメ打ち台とスナップ用打ち台

今日はお道具をお求めになる方にちょっとアドバイス。

カシメ打ち台打ち棒の丸くくぼんだ台とスナップ小サイズ用の丸くくぼんだ台、
どちらか一つがあればよさそうに思えます。大きさも同じみたいだし・・・。

ところが、大違い。それぞれの台はくぼみの削り具合と深さが微妙に違うので絶対に混ぜこぜにしてお使いになりませんように。

vite

カシメとスナップでは構造が違うため、装着時叩く際にかかる負荷も違えば頭部分の高さも違います。

例えばカシメ打ち台用の台でスナップを装着すると、くぼみの深さが足りないためスナップの頭がきれいに仕上がりません。

snap

それぞれの工具には同じ印のシールなどを貼って、片づける際に間違わないようぜひ注意してください。

革のサック

カルトナージュの作品作りも極めようと思うといろいろ道具が必要になります。刃物など鋭利なものが多いのですが、道具の中でも極めつきが突っ切り

突っ切りはもともと革製品を製造する際、金具装着時、革に簡単に入れ込めるように金具の脚の幅に合わせて数ミリ単位で種類があります。

カルトナージュでもマグネットなど足のあるものを装着する際、便利なのでよく使用します。なので下のようにたくさん幅の種類がふえてしまいましたが、細くて鋭利なため危険でもあります。

case

下は、骨ヅメ装着時に使用する4,5㎜幅の突っ切り。おけいこで外に持ち歩くとき、上のセットを持っていくのは非常にかさばるので、一個用のサックを作ってみました。

sac

鋭利なので、革でも破れる危険があります。そのためウレタンボールに革を巻いて、カシメで止めました。これならどんなに押し込んでも切れて飛び出ることはなく安心です。

極小カシメで可愛く仕上げたかったのですが、脚が短く、ちょっと無理でした。ウレタンに革を巻くときは、スキルアップレッスンでもおこなったようにへりを革漉きしてから行います。

材料:ウレタンボール  革   小カシメ

曲線定規の代用品と刷毛の再販売

作品作りに欠かせない曲線ですが、ショップで扱う楕円を型紙代わりにしてアトリエレッスンの際に利用しています。

下のT.T.さんのかぶせ付ジャバラファイルづくりも楕円を2種類使用して型出しをしています。

curve

そこで、ショップで扱う全種類の楕円厚紙一枚ずつをセットにして型紙用に販売することに。

oval varie

また、今まで問屋で一時扱わなくなっていた刷毛の大手ブランド、アサヒペン製の刷毛の販売を再開しました。
いろいろな刷毛を使用してみましたが、ショップ開設当初から使用しているこの刷毛、いまだに健在で、毛が抜けたり、こわれることもなくかれこれ9年近く現役でアトリエで使用しています。

馬毛製で、刷毛の脚が短いため、使いやすさは抜群です。

pennello

曲線定規

連休中に生徒さんが作った麻のエトロ布地を使用した横型カードケース。内側のポケットの意匠を工夫したく、私も作ってみました。

card case

曲線はもちろんイラストレーターなど使用すればきれいに描けますが、皆が皆イラストレーターを使用できるわけではないので、トレースすればすぐに曲線が描ける曲線定規を使用して工夫してみました。

pocket

使用方法は曲線部分の端からスタートして、中央から対称にして描くときは、同じ位置を裏返し、定規をあてればOKです。

和服用たとう紙と紙袋で封筒作り

年末に整理して捨てられなかった着物を包んでおくたとう紙とお年賀で頂いた際の菓子が入っていたきれいな柄の紙袋を処分する前に封筒に変身させました。

まだ世の中が稼働していない今のうち、少し時間があるときに福袋にも入れておいた封筒用テンプレートを使用してせっせと封筒作り。


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和服を包むたとう紙は、和紙で大きくA4幅の封筒用テンプレート用にぴったり。

carta

紙袋は折れ線などが残っていたので、水張りをするほどまでいきませんが、霧を吹いてアイロンで皺をしっかり伸ばして使用。水張りテープはカルトナージュをなさる方に耳慣れていますが、そのテープを使用するための水張りって何なのか意外とご存知ないのでは。

big small

そして型を紙に写してカッターでカットし、糊付けして封筒の出来上がり。
曲線・直線もあるのでフリーハンドでカッターを使用すると、初心者の方にはとても良い練習になります。新年初レッスン、ちょっとなさってみてください。

便利な定規発見

元気なときに問屋に行って見つけたとても便利な定規。
イカみたいでなんかおかしな定規ですね。
生徒さんに頼まれて人数分だけ購入してきました。

regle

下の拡大写真を見ていただいてわかるように、これはベルトの中心を幅に応じて印付けできる定規。

regle a centre

バッグなどを作るとき革の手紐に意外といい加減にカシメ打ちしていませんか?
プロの仕事では金具を装着するときはかなり細かいです。金具の厚みやサイズをしっかり測り、きちんと中心に置く。やはりプロですね。

でもこの定規があると、細かいチェックなしに、早く作業が出来そうですね。

オリジナルエンボスがオーダーできる

イル パピロでも出来上がりを販売していますが、フィレンツェでは意外に簡単に好きなデザインでオリジナルエンボスの型を作ってもらえるようです。


enbos

エンボス用プレスは2種、丸いサイズと長方形サイズがあります。
真鍮を手作業でくりぬくので時間がかかるため、今回は諦めましたが次回はぜひ作ってきたいと思います。

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