4月のアトリエレッスン
しばらくブログアップをご無沙汰してしまいました。自分の病院通いにプラスして近くに住んでいない家族の体調不良で食事を届けたり、そのうちに同居家族の救急搬送に身内の不幸と何が何だかわからないぐらい色々な事が重なってしまいました。
こんな時も人生の中には起こりうる事で、いつ何がやって来るか本当にわからず暗澹とした気持ちに陥る事もあるようです。
ちょうど一段落したそんな折にカルトナージュレッスンがあり、救われた気持ちです。
今日はスキルアップの生徒さんもいらしてあと僅かのレッスンになった神戸からお越しの生徒さんとお二人で、楽しくレッスンが進められました。
テルツォコルソであと数点で終了のM・Tさんは布で作る両面ポケット付きのパスモケースを完成されました。
布地はもう入手不可のエトロインテリアのイタリア製布地を使用して、青のキップ革にDカンを付けて極小かしめで止めてフック用にしています。
ショップで販売している猫ちゃん布地飾りのナスカン付リールキーをそこに繋げて完成。
布クロスはアザレアを使用。
上記画像のポケットは中央が緩くカーブしており、下記画像裏側のポケット口はストレートの仕上げになっています。
布地での作成はカルタフィオッコでは布全体にボンドをつけて行いません。
高価な布地を傷めない、日本の絹織物を扱う袋物の製法で仕上げていくので、職人御用達の布紙用ボンドを縁に1ミリ幅ほどつけて仕上げる巧妙なワザで完成させます。
応用すれば大きいサイズで縫わずにバッグインバッグもつくれますし、便利な手法です。
さてスキルアップの生徒さんは和綴じ本に挑戦。私が推薦する綴じ方は康煕綴じ。
中国の康煕帝が好んだと言われる綴じ方です。
綴じている中身は永井荷風が日記として愛用していた青罫紙の日乗箋B5サイズ。
日本橋の榛原で販売しているものを使用。和紙でできていますがすべすべして、そして薄手。けれども墨でもインクでも両方に使用できるすぐれものです。
康煕綴じは上下両端がこんな感じでちょっとおしゃれなのです。
麻糸を差し込む穴は一般には千枚通しで穴をあけるのですが、直径1mmの穴あけをコチラでは使用して、スムースに糸を刺せる工夫がしてあります。
40ページの仕上がりですが和紙がとても薄いので、厚みもなく携帯には軽くて重宝します。
タイトル用のペーパー ピーコック柄選びから表紙の布クロスのカラーをローズに決めて、麻の綴じ糸も青緑系の珍しいカラーで全体が引き締まります。
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