薩摩焼のコレクション

緊急事態宣言が解除されましたが、鹿児島の指宿では駅前商店街がすっかりシャッター通りになっていて地方でのコロナの影響を目の当たりにしてきました。

指宿でナンバーワンと言われる白水館というホテルは予約がいっぱいで宿泊できませんでしたが、白水館オーナーが作った薩摩伝承館という個人コレクションの建物を訪問することができました。下の写真がそれで、風情のある和風の建物です。


薩摩館


そのコレクション展示を見てきましたが、見たことのないような数多くの薩摩焼のコレクションにはもう感激です!大きな壺もたくさんあり、庶民には縁遠い作品の数々で、どれだけ珍重されていたかがうかがえます。

あの薩摩焼の白い美しい肌は指宿で産出される白い土からできているのだそうです。白色と金のコーディネートはとても豪華に映ります。


薩摩焼き 薩摩焼き

薩摩焼にも京薩摩という種類もあり、違いに関しての解説は見つけられずに終わってしまいました。
また、慶応3年、つまり明治の元号になる前年に開催された第二回パリ万博に日本がナポレオン3世から正式に招待され、幕府のほか、薩摩藩と佐賀藩も個々に参加しています。この薩摩焼も薩摩藩から 出品されました。当時フランスのセーブル窯の絵付けの影響も受けて、セーブル風のヨーロッパ的要素の絵付けも薩摩焼の中に取り入れられています。
そしてこの万博には幕府から将軍徳川慶喜の名代として弟の徳川昭武 当時14歳がフランスに渡りましたが、その補佐役として渋沢栄一が随行して一年半滞在し、その間経済、株式会社の組織や金融など勉強研究したそうで、NHK大河ドラマの今後も楽しみです。


セーブル風薩摩焼き


薩摩焼き

こちらのコレクションで素晴らしいのは薩摩焼だけでなく、中国明時代の景徳鎮窯の手彩色の小さな湯呑みなど、今まで見たことのない美しい景徳鎮の磁器も陳列されています。撮影不可だったのでお見せできず残念です。
カテゴリー:-