渋谷西武 シルク布地で作るふっくらトレー 2種

本格袋物仕立てを応用した布使いのふっくらトレーが11月から渋谷西武サンイデーの布で作るカルトナージュレッスンに加わります。

15cm直径の円を製図して作る小さめのトレーは内底が正方形。

長方形の内底の浅型トレーはショップで販売しているトレー小サイズ
初心者でも簡単に出来るよう、ウレタンでふっくらさせて仕上げます。

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現在西武で行なっている布地で作るカルトナージュは厚紙にボンドを塗って布を貼る、というフレンチスタイルのカルトナージュとは大いに異なります。

何が異なるかといえば、シルクや繊細な輸入布地を傷めないよう、日本古来からある布で小物を仕立てる日本独自の丁寧な技法を取り入れているからです。

使用するボンドも布紙用ボンドで、布全面につけることはありません。
布クロスを貼る時だけ普通の水で溶いた木工用ボンドを使用します。

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日本の技術、今世界でも注目されていますが、この布の小物づくりの技法もその一つです。多分外国人にはできない技だと思います。

つい日本人はヨーロッパにばかり目が行きますが、実際に20年以上暮らしてみた私から見ると、日本の技術が繊細なカテゴリーにおいては際立って優れていていること。
帰国してあらゆる分野の日本の文化の水準の高さに今もなお感動しています。

趣味でお香を始めましたが、そのきっかけもパリで調香師の学校に行きたいと思ったことからでした。
結局 理系化学の学士を持っていることが最低限の入学資格で、文学士では全くご縁がなく、諦めました。
そうこうしているうちに、子供たちが日本の学校に帰国して行きたい、とのことで帰国準備。ふと思えば、「日本の香りって何?」と自問自答。

そんな折、帰国早々日本で出会ったのが香道でした。

カルトナージュも同じで、日本古来の布を使う方法は20代のころ少し先生について習ったことがあり知識があったことが幸いしています。

何も知らなければ比較できないので、布をノリで貼ってしまうフレンチスタイルが当たり前と思ってしまう事でしょう。

布を大切にするという日本の文化の良さを、是非皆さんも体験してみてください。