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ウレタンボールの扱いと接着に関して

さてご購入いただくキットで人気なのがウレタン付き小物入れとか、新作のスカートラディリーノ写真立てなどの作り方付きのキットです。

どの製品にもふっくら感を出す為のウレタンボールが付いています。

ウレタンボールは当社オリジナルで工場に発注して製造しています。その為、一般のカルトナージュの講座では扱い方も使用方法詳細もご存じないはずで当方にて習得されていないとわからない事が多いと思います。

工業製品には使用されていますが、オーダーメイドの資材のため一般販売されていません。

今回はこのウレタンボールの接着方法について解説いたします。

まずは六角小物入れのキットを例に挙げて解説したいと思います。
このキットには下のような厚紙が12枚とウレタンボールが6枚キットの中に入っています。

ウレタンボール6枚と同型の厚紙6枚は先に接着させておきます。

出来上がりの写真を見て頂くと外側の厚みのある部分と内側の厚み薄い部分が貼りあわせてあるのがわかります。外側の厚みのある部分がこれから接着しようとしているウレタンと厚紙です。

六角小物入れ

附属の作り方には、この外側に貼るウレタンと厚紙に布を貼って仕上げる作り方が記載されています。
当アトリエではプリント紙を使って仕上げるのですが、今回はこの布と紙二つの材料を使用した際のウレタンの貼り方の違いをご紹介します。

ここでウレタン装着に際し、当ショップで販売している布紙用ボンドヘラをご使用いただくと、より一層仕上がりが良くなるのでお勧めします。

そしてこの布紙用ボンドは刷毛が使えないのでご注意ください。刷毛は固まって使い物にならなくなります。

材料

一般のボンド、濃いまま水で薄めていないものでも構いませんが、この布紙用ボンドは強力で仕上げの際にも大活躍するので、一つあれば布にも紙にも使用でき、重宝します。一般には販売しておらず、職人が出入りする小さな工場などでしか入手できません。

まず下の写真では、六角小物入れ作り方に記載されている通りの方法の、布を使用して仕上げる際のウレタンボールへのボンドの接着方法を画像解説しています。

ボンドが端に1mmぐらいの幅で白くついているのがご覧いただけます。この裏側にふわふわしたウレタンがついています。

ボンドの付け方

ボンドを少し山状に付けるのがポイントです。ヘラを使用すると山状にできます。薄くつけてしまうと乾きが早く接着困難に。付けたら厚紙に接着させます。その際ご面倒でもしばらく押さえて頂きます。そうすると少しずつ乾いてきて強力に接着します。
その後お好みの布をウレタンにくるんで接着させます。
この布にも今、縁に一ミリ幅ぐらいで付けたのと同じように、布紙用ボンドをのりしろに付けてウレタンをくるむと、ほっこり柔らかい仕上げの下の写真のような作品に仕上がります。

布仕上げ

そして次は紙でくるむ場合のウレタンボールのボンドの接着方法は、一ミリ幅で山盛りは一緒ですが、白いウレタンの縁に付けていきます。
そして、ウレタン側を厚紙に付けます。こうしてウレタンを表側にして、紙全体に一般のボンドをつけてくるむのですが、その際にはしっかりウレタンの端の厚みだけを潰して糊付けします。
そうすることにより、端はぺちゃんこになり中央部分はふっくらと丸みと立体感が出ます。

このウレタンの付け方は楕円型写真立て及びスカートラディリーノの作り方キットに記載されています。

※ 布クロスをご使用になる場合は紙と同じ扱いです。

ボンドの付け方2

最後に布紙用ボンドのごく一般的な使い方としては、立ち上がり式の箱など厚み部分を接着する際には、厚紙の厚みにつけて、しばらく押さえておけば強力に接着します。

参考キット:トレー小サイズ

厚紙接着 厚紙接着

見事に接着しました。補強として外側にセロテープを貼れば、万国共通のプロの箱作りとなります。

接着済み

ウレタンボールの扱い方と布紙用ボンドの使用法についてはまだまだ数多くのテクニックがあるため、生徒さんも時々不安になられることもしばしば。
また徐々にこのテクニック詳細を記載していきたいと思います。