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源氏物語絵巻を30年かけて織物に

今日明日(26・27)と新宿の伊勢丹7階の呉服売り場でお披露目されている、京都の紫絋という帯屋さんの源氏物語絵巻を織りで表現した逸品。まず拝見できる機会がないのでお時間がある方は是非いらして下さい。コチラ⇒

私も大好きな帯屋さんの一つですが、紫絋(シコウ)さんの帯をしめたら必ず褒めて頂ける技巧が高く美しい帯なんです。
名古屋徳川美術館に所蔵される3巻の源氏物語絵巻と五島美術館に所蔵される一巻、この4巻だけが現存する絵巻なのです。それを忠実に織物に仕立てあげた、この会社創業者の山口伊太郎さんが105歳まで30年をかけて、全巻完成を見ずに亡くなったというお話はテレビでも放映されたそうです。

今回は全4巻のうち2巻が展示されており、いちばん文字が繊細な鈴虫の巻(五島美術館所蔵写し)はご本人が100歳の時に完成されたものだそうです。後継者のお孫さんの解説では、100歳で完成した旨を祝ってご本人はこの巻物最後に100歳を記載したかったそうですが、周囲の反対もあり、完成年度のみを織で表すにとどまったそうです。

残念ながら画像は掲載できないため、紫絋さんのホームページコチラ⇒または伊勢丹のページをご覧になって下さい。

今日明日のみの展示なのでご興味のある方は、逃すと拝見する機会がないので是非いらしてください。

呉服売り場の奥、源氏香のマークが入った大きなのれんの向こうに鎮座しています。この源氏香柄は源氏物語五帖目の若紫の巻をあらわします。